ローレライ

なじかは知らねど心わびて、昔の伝えは、そぞろ身にしむ……

これは言うまでもなくローレライの歌であって、女学生の好んで歌っところ。
昔の高等学校で使ったドイツ語入門の読本には必ず出てくるドイツ語の詩である。イヒ・ワイス・ニヒト・ワズ・ゾル・エス・ベドイテン…ハイネの詩である。
さて、この名高いローレライ、ライン下りの名所の中の名所。永年あこがれのローレライの岩も、ただ見ればどこにも在りそうな岩山。
ハイ不の詩では「昔の伝え(メルヘン)」というのは、この岩の上に、ローレライという美しい魔女がいて、ストリップをやって見せた。黄金の櫛で髪の毛を、とかしながら歌う、この歌声に聞きほれた舟人が梶を取るのを忘れて、舟を岩にぶっつけて沈んでしまう。
しかしこれはギリシャやローマのサイレンの伝説、地中海の話である。
ローレライの岩の伝説は、もっと面白いエロチックな話らしい。
「なんだ、あんな不景気な岩」と思うのは素人のあさはかさ。ただ見れば何のこともない岩だが、よくよく調べると、この岩は大変な岩。化石の塊である。
あの辺りからはテボン紀の化石がいっぱい、ローレライの岩も化石の山である。化石といっても、ただの化石ではなく、女性のアレそっくりの化石である。ドイツ語では、この化石をシャーム・シタインと呼んでいる。これを翻訳すると「恥かしい石」となり、日本語の古生物学の用語では恥石(ちせき)といっている。
ドイツといえば世界の化学的薬品の本場だが、それでも、この石ばかりは中世以来現代に至つでもなお、インポテの妙薬として珍重されている。
大きさも人間のアレくらい、手に握って愛翫することができる。色は白いのを最上とする。化石の元はシゾホリア・ヴルヴアリアという二枚貝の中身、ヴルヴアリアはVulvariaのこと、明治・大正の学生の陰語でブイVである。
化石そのものはヒステロリスというヒステリーと同じ語源で、女性の部分、別の員だが日本にもニタリ貝というのがある。アレに「似たり」貝という意味。北九州にもよく似た化石が出る。三韓征伐の昔、女軍が子供を産まないように石を詰めた。帰国して、もう安心と捨てた石の名残りであるという伝説がある。

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